仕事ができない人は、しなければいけないことを考えています。
しなければいけないことを考えるのは、立派に思えますが、裏には危険が潜んでいます。
しなければいけないことばかりを考えていると、不思議なことに、仕事が増えます。
「一応、読んでおくほうがいいのではないか」
「念のため、会議に出席したほうがいいのではないか」
「万一に備え、準備しておくほうがいいのではないか」
考えれば考えるほど、あれもこれもしなければいけない気がしてきます。
しなければいけないことを考えるたびに、どんどん自分の仕事が増えていく。
「1人で対応するには量が多い」と思いつつも、ほうっておくわけにはいかず、仕方なく自分でしようとする。
最後は自分の許容範囲を超え、押しつぶされるのです。
しなければいけない仕事を考えるのはいいですが、自分一人の力の限界も把握しておく必要があります。
仕事ができる人は、しなくていいことを考えます。
ときどき自分の仕事を振り返り「本当に必要な仕事だろうか」と考える習慣があります。
あらためて考えると、しなくてもいい仕事だと気づくことがあります。
しなくてもいい仕事なら、どんどんタスクから削除します。
自分に関係ない資料は、読まない。
意味のない仕事は、やめる。
必要のない会議なら、欠席する。
価値のないプロジェクトは、一時停止にする。
外注できる仕事は、お願いする。
昔から続く定常業務でも、必要ないと思えばやめてしまう。
必要な仕事でも、あまりに価値が低いなら、思い切ってやめてしまうのも1つの方法です。
しなくていい仕事を見つけるのは、仕事を減らすことでもあります。
しなくていい仕事を見つけるのに時間がかかったとしても、全体で見ると、仕事の時間短縮につながるでしょう。
自分の仕事が減る分、余ったリソースを必要な仕事に集中できるようになります。
仕事全体が効率よくなり、質もスピードも向上するのです。