「いびきがひどくて、同棲を解消したい」
面白い事例ですが、珍しいことではありません。
ほかの人から見れば、ささいに思えることでも、当事者にとっては深刻な問題。
毎日恋人の大きないびきに悩まされれば、睡眠を妨げられ、日常生活にも支障を来します。
一緒に暮らしているなら、簡単に逃げられません。
本人も悪気があっていびきをかいているわけではないので、なかなか責めにくいところ。
あまりにいびきがひどいと、ふと「同棲解消」の文字が頭をよぎるのです。
さて、いびきが原因で同棲解消はありでしょうか。
もちろんどうしてもいびきが我慢できないなら、生活上の不一致の1つとして、同棲解消の理由にもなりえるでしょう。
しかし、いびきは多くの人に起こること。
限界があるとはいえ「いびきがあるからすぐ同棲解消」と考えるのは、少し軽率と言えるでしょう。
その人は、将来の結婚するかもしれない相手です。
相手を愛する気持ちや心配する心があるなら、同棲解消の前に、できるかぎり改善に取り組むのが賢明です。
たとえば、次のような改善策をいくつか試してみてください。
まずいびきで悩んでいることを伝えなければ、改善に取り組めません。
言いにくいかもしれませんが、いびきのせいで眠れないことを正直に打ち明けて、改善を促しましょう。
部屋の構造が許すなら、寝室を分けてみましょう。
一緒に寝られないのは残念ですが、物理的に寝室を分けることで大幅に悩みから解消されます。
部屋の構造上、寝室を分けられなければ、敷居を作るだけでも変わります。
特に音を吸収する素材を使った敷居なら、たった1枚でも、大きな効果が期待できるはずです。
シンプルな方法ですが、耳栓の活用も悪くありません。
耳栓と言えば、仕事に集中するとき使うイメージがありますが、使い方は自由。
耳栓をしたまま寝るのに少し違和感はありますが、慣れてしまえば自然に感じるでしょう。
普通のいびきで済めばいいのですが、中には何らかの疾患が関わっている可能性もあります。
たとえば、睡眠時無呼吸症候群です。
いびきが悪化すれば、本人の睡眠時間が減り、日中の仕事に悪影響が出てくることがあります。
いびきに不自然な様子があるなら、耳鼻科や睡眠外来などに通うことを勧めてみるといいでしょう。