面接に通らない人は、応募者の立場だけ経験するのが特徴です。
たとえば、友人に面接の練習を協力してもらうとき、応募者役だけ演じようとします。
面接の練習ですから、普通に考えれば、たしかに応募者役で十分。
面接官役を演じても、面接官をするわけではないため、意味がないと考えます。
ところが、練習の回数を重ねる割に、なかなか上達しない。
面接官の心情がいまひとつ理解しにくいため、適切な答え方が思い浮かびにくいのです。
一方、面接に通る人は、応募者役だけでなく、面接官役も経験します。
友人に面接の練習を協力してもらうとき、応募者役の練習が終われば、交代して、面接官役も演じます。
友人の面接の練習に協力する意味もありますが、別の意味もあります。
面接官の立場を経験することで、面接官からの応募者を見たときの様子を確認できるからです。
どういう言動が、好印象なのか、悪印象なのか。
それは、面接官の立場を経験することで、よくわかります。
逆の立場を経験することは重要です。
主観的な視点に、客観的な視点も加わることで、視野が広がります。
その結果、より適切な応対が、直感的に把握できるようになるのです。
もし面接官役ができなければ、面接官の視点で応募者を見たビデオを視聴してもかまいません。
大切なことは、面接官の視点を理解しているかどうかです。
面接官の立場を経験することは、圧倒的な視野の広がりと、数多くの発見をもたらしてくれます。