「努力すれば、いつかきっと報われる」
「報われることを信じて、努力しよう」
ちまたでは、そんな言葉をよく聞きます。
もちろん心がけは立派であり、実際に報われる場合があるのもたしかです。
いつか報われると信じて努力を続ければ、小さな結果が積み重なり、大きな成果が達成できることもあります。
報われる状況があるのも事実ですが、それでも「報われるはず」という思いで取り組むのは要注意。
取り組む行為が悪いのではありません。
取り組む考え方がよくないのです。
「報われるはず」と思って取り組んでいるとき、心のどこかに「見返り」を求める気持ちがあるのではないでしょうか。
報われると思って取り組むから、うまくいかないとき「これほど努力しているのに、なぜ」と、愚痴る。
疲れやすくなる。
いらいらしやすくなる。
そして、腹が立つ。
期待していた見返りがないことに、怒りの感情が湧くのです。
その結果、自信をなくしたり、情緒が不安定になったりします。
これは、勉強や仕事だけでなく、すべてにおいて同じです。
「いつか報われるはず」と思って取り組むのではありません。
「ただ好きだからしているだけ」と思って取り組むのが、ちょうどいい。
あらゆる行動基準の基本は「好きかどうか」です。
あくまで、自分の好みを基準に行動することが大切です。
「好きだから」という理由で取り組めば、うまくいかなくても、腹が立ちません。
「まあいいか。好きなことができたから、ひとまず満足」と、納得できます。
「ただ好きだからしているだけ」と思って取り組んだほうが、より大きな充実感と満足感が得られるはずです。
無理なく、自然体で生きられるのです。