明るい毎日を送るために、無理やりかっこつけるのはやめにしましょう。
かっこつける。というのは、元ある状態に着飾ってよりよく見せようとすることです。
自分をよく見せようとすることは、それで結構なことです。
適度にかっこつけるのは、よい印象を与えることができますが「無理やり」かっこつける必要まではありません。
無理やりかっこつけようとすると、それこそ「欲」と同じです。
いつまで経っても満足できない、底なし地獄に陥るのです。
あなたの周りで、痩せている人を見かけませんか。
そういう人に「痩せてますね」と言っても、決まって「え、そんなことないですよ。太ってますよ」と言います。
実際はもう十二分に痩せているというのに、それでも本人はそれに満足していません。
その状態は、自分が痩せたい欲にはまった結果、いつまで経っても満足できないでいる姿なのです。
こういう人は、いくら痩せても「もっともっと」と思います。
その生活が、本人を疲れさせてしまう毎日になります。
私は昔、いろいろとダイエットをした経験があります。
私もさっきのダイエットの例と同じように、欲の底なし地獄にはまったことがあります。
リンゴダイエット、薬を使ったダイエット、運動して痩せるダイエット、汗をかくダイエット、何も食べないダイエット‥‥‥。
あれこれ試しました。
高校を卒業してから、少し太っていたことがきっかけで、ダイエットをするようになりました。
当時の体重は、62キロありました。
これは、身長170センチにしては、少し痩せているほうです。
しかし、私は痩せる楽しみにのめり込み、さらに痩せたいと思うようになりました。
ダイエットを始めた最初のころは、まだ何とか生活をうまくやっていくことができました。
毎日、体重計に乗って、数字が減っていくことに喜びを感じていました。
しかし、だんだん過度になっていくほど、生活にも支障を来してきました。
何も食べないので家族との食事も減り、いつもおなかがすいているから逆にいつも食べることばかりを考えます。
それでいて食べてしまった日には、深い罪悪感に襲われてしまうのです。
食べないでいると友人との付き合いも悪くなり、何も食べないのでもちろん元気もなく、そのうえ笑顔までありません。
それでいて、体重計に乗って、数字が減っていくことに喜びを感じる。
あるとき、私は、自分に言いました。
「数字が減っていくことに喜びを感じるなら、体重が0キロになったときに、本当に幸せになれるのか? 私は、死ぬ気なのか?」
気づきました。
ダイエットをして、無理やりかっこつけようとしたため、日常生活に支障を来し、疲れる毎日になっていたのです。
それから、私はダイエットをするのをやめました。
ダイエットをするのをやめ、食事は普通においしく食べるようにしました。
以前のように普通に食べるようになったため、家族と食事をするようになり、友人と一緒に遊びに行けるようにもなりました。
「もっといい服を着よう。もっとかっこいい髪型にしよう。もっともっと……」
これらもすべて同じです。
欲を求めたことで、幸せが手に入ります。
何も求めないということは、すべてに対して満足しているということになるからです。
ですが、そうした先に本当に幸せがあるのかというと、そうではないのです。
欲を求めれば求めるほど、日常生活がおかしくなり、自分らしくない自分になります。
無理やりかっこつけないようにしましょう。
かっこつける。のをやめて、素直な自分でいるようにしましょう。
素直な自分でいることが、一番明るい毎日を送れるようになるのです。