注意したいのは、顔面マッサージです。
テレビや雑誌では、顔面マッサージの特集記事を見かけることがあります。
「顔面マッサージで、顔のたるみを解消。アンチエイジング。顔色アップ!」
たしかに顔面マッサージをすれば、血行をよくしたり、肌の新陳代謝を促したりなど、若返りに効果があります。
「特集」という名前がついているためでしょうか。
強いアピールが感じられるため、すればするほど効果があるように感じます。
多くの人が「マッサージをすればするほど、効果も高くなるだろう」と思い込むはずです。
しかし、ここに注意です。
そうした特集記事では、大切なことが抜け落ちています。
「適度なマッサージ」という注意書きです。
マッサージに美肌効果があるのは事実ですが、適度な範囲だから言えることです。
マッサージは、やりすぎると逆効果です。
ゴムを想像しましょう。
ゴムを使わなければ、繊維が固くなって弾力を失います。
だからとはいえ、ゴムを無理に何度も伸ばしていると、だんだんたるんできますよね。
顔面も同じです。
まったく動かさないのもいけませんが、動かしすぎるのもよくないのです。
真皮には、弾力繊維である「コラーゲン」や「エラスチン」という組織があります。
皮膚を無理に伸ばしたり動かしたりしていると、そうした弾力繊維が破壊されます。
その結果、しわを深くしたりたるみを悪化させたりしてしまいます。
コラーゲンが破壊されると、新しく生まれるまで、2年から6年もかかります。
ある程度の年齢なら、なおさら繊維が弱っていますから、無理な力を与えるのはおすすめしません。
マッサージで皮膚を強くこすると、治療の難しい「肝斑」というしみができる場合もあります。
マッサージをするなら「適度の範囲を心がけること」です。
何事も適度が一番です。
マッサージのブームに乗るのはいいのですが、無理な顔面マッサージをしすぎないように注意しましょう。