伝えたいメッセージを強調する方法には、2種類あります。
そのほかにも点滅や装飾という方法もありますが、話の幅が広がるため、ここでは省きます。
強調する方法としては、どちらの方法でもかまいません。
たとえば、赤い文字で強調していれば、ここが大切なところなのだなとすぐわかります。
一方、文字が大きく書かれていれば、強調したい言葉なのだなと一目でわかります。
文字の大きさで強調する方法は、スペースを取られるのが欠点です。
その点、色で強調する方法は、文字が小さくてもできます。
色にしても大きさにしても、適材適所です。
私は経験上、どちらかといえば「文字の大きさで強調」に軍配が上がることを確信しています。
重要なのは、年齢層です。
お年寄りほど視力が弱いかたが多いです。
たとえ、色で強調した場合でも、小さな文字だと読めなくなります。
その点、大きな文字は、視力の弱いお年寄りでも読めます。
「遠視」「近視」「色覚障害」のかたでも、きちんと伝わる強調手段です。
さあ、新聞を広げてください。
通常、新聞はモノクロです。
モノクロの味気ない新聞でも、一目見て、どの項目が重要なのかがすぐわかります。
重要な項目ほど大きな字で書かれているからです。
町の看板も、大きな文字のほうが、なぜか自然と目に飛び込んできます。
人間は「大きな文字から情報を読み取っていく」という習性があります。
私も文章を書く人間の1人として、この点は注意しています。
読者に大切だと本当に伝えたければ、文字の「大きさ」で強調しています。
あなたが店で販売するときには、強調を色ではなく、大きさで強調しましょう。
たとえば、値札です。
赤色で「100円」と強調するのではなく、大きな文字で「100円」と書かれているほうが、見た目の印象が強くなります。
メニューも大切なところほど、大きな文字で書いておくといいでしょう。
文字の「色」と「大きさ」について理解しておくことは、売る側にとって重要なのです。