私が失恋したときのことです。
涙がぼろぼろこぼれ、じっとしていられず、とりあえず誰かに話を聞いてもらいたくなりました。
悲しい気持ちだけでなく、不満や後悔がたくさんあり、誰かに打ち明けたくてたまらなかったのです。
そこで思い切って友人に電話をして、気持ちを聞いてもらいました。
私はアメリカに留学中でしたが、わざわざ国際電話をして、失恋の一部始終を友人に聞いてもらいました。
かなり長話になったことを覚えています。
時差もあったので、友人には迷惑になったのではないかと思います。
もちろん電話だけでなく、メールでも報告しました。
普通に考えれば、愚痴を聞いてもらうのですから、友人との仲が悪くなりそうです。
しかし、結果から言えば、むしろ友人との仲がよくなってしまいました。
失恋をして気持ちに余裕がないため、私は自分のすべてをさらけ出して、友人に話を聞いてもらいました。
その状態がよかったようです。
すると友人から「実は自分も昔、失恋したことがあってね」という話を打ち明けてくれ、お互いの心の距離が縮まったのです。
友人も過去に大きな失恋をしたことがあって、その話を聞かせてくれました。
お互いに失恋経験者ということで、話をしても気持ちをわかってもらえるだろうと思ったのでしょう。
心の距離は、どちらかが心を開いたときにできるものです。
失恋をして視野が狭くなり、心の余裕がなくなった状態が、逆に心を開くいいきっかけになったのです。
失恋をしたら、ありのままの悲しい気持ちを友人に聞いてもらいましょう。
失恋は悲しいことばかりではありません。
意外なことに、友人との仲を深めるきっかけになるのです。