会話では時折、信じられない話が登場します。
信じられない話に対するリアクションは、会話が続くかどうかの分岐点。
ちょっとした一言で会話が先細りすることもあれば、ますます会話が盛り上がることもあります。
会話が下手な人は、信じられない話をすぐ否定します。
たとえば「昨日の夜、幽霊を見た」という話をされたとします。
現在のところ幽霊は、存在が科学的に証明されていません。
会話が下手な人は、信じられない話をすぐ否定します。
「幽霊はいないよ。幽霊なんて信じているの」
「見間違いだよ。妄想でしょう。」
「疲れがたまっているだけだよ。きっと寝不足なのでしょう」
せっかく相手がユニークな話を持ちかけても、否定されると、そこで話が止まります。
しかもばかにされると、テンションも下がります。
相手は本気で話していることもあれば、冗談で話していることもあるでしょう。
どちらであっても、最初に話を否定されると、会話の雰囲気が悪くなります。
「この人はノリが悪い」「これ以上話しても無駄だろう」と思われるに違いありません。
会話が白けて、終了するのです。
会話が上手な人は、信じられない話でもひとまず合わせます。
「昨日の夜、幽霊を見た」という話をしても、否定せず、相手に合わせます。
「どんな幽霊だったの?」
「いつどこで見たの?」
「怖かった?」
「きちんと足は見えた?」
「幽霊に何かされた?」
信じていなくても、信じているかのように話をする。
そうすれば、相手も次の会話が続きます。
具体的な幽霊の話が続くかもしれません。
実は冗談で、面白いオチがあるのかもしれません。
信じられない話でも、ひとまず合わせることで、話の可能性を楽しめるのです。