いきなりデートに誘うと、やはり断られます。
断られるのを前提に誘うのです。
わざと相手が断ってくるだろう内容でお願いしてみましょう。
「デートしようよ」
いきなりの誘いですから、断られるでしょう。
相手は「せっかく誘ってくれたのに申し訳ないな」と、わずかな罪悪感を抱いてしまいます。
せっかく誘ってくれたのだから、好意の気持ちに報いたいと思います。
断られた直後、ランクを下げてお願いするのです。
「じゃあ、食事だけでもどうかな?」
1歩引き下がってお願いのランクを下げると「食事くらいならいいかな」と思い、引き受けてくれるのです。
さすがにデートは無理でも、食事を一緒にするくらいならいいだろうと思います。
「それくらいならいいか」と思わせることが大切です。
最初に、断られるであろう無理なお願いをわざとします。
その後、敷居を下げてお願いをすると、引き受けてくれやすいというテクニックです。
これは「フット・イン・ザ・ドア(Foot in the door)」と呼ばれる心理テクニックです。
営業で家を訪ねたセールスマンが、開いたドアの間に足を挟んで、ドアを閉めさせないようにする意味から名付けられました。
「ドアを開けたからには、なんとしても」という意気込みが伝わってきます。
たとえば、次のような応用ができます。
「旅行に行こうか」と誘って「あなたとそんな仲じゃない」と断られたら「じゃあ、デートならいいでしょ」ともう一度尋ねます。
「デートしようよ」と誘って「デートはちょっと」と断られたら「じゃあ、一緒に食事くらいならいいでしょ」と尋ねます。
少しずつ敷居を下げていけば、どこかの段階でOKが出るはずです。