街なかの人たちを、よく観察すると面白いです。
高級ブランド品で全身を固めた人を、見かけることがあります。
もちろんそれなりのステータスのあるビジネスマンが、身につけるなら、わかります。
それは分相応です。
ステータスのある人は、ステータスのあるものが似合います。
高級ブランドの威光が、より輝いて見えます。
高級ブランド品を否定しているわけでもありません。
しかし、明らかにステータスが低いと思われる人が、高級ブランド品をたくさん身につけるのは、不自然ではないでしょうか。
その人が悪いとは言いませんし、高級ブランド品が悪いわけでもありません。
ただ、不自然なのです。
ブタが真珠をまとっているような不自然さです。
心理学において、過剰に高級ブランド品を求めようとするのは、自分に自信がない状態とされています。
心の穴を、高級ブランド品に備わる威光や威厳によって、補おうとしています。
自分に自信がないから、高級ブランドを過剰に求めてしまいます。
強がっているように見えたり「私は自分に自信がありません」が公言しているようにも見えたりします。
価値あるものを身につけることで、かえって自分の価値を下げているように見えるのです。
本当にかっこいい人は、高級ブランド品ばかり身につけません。
持つとしても、1つか2つです。
自分のステータスに応じたブランド品を、身につけます。
本当にモテる人は、高級ブランド品の力を借りなくても、モテます。
仕事ができる知識、見識、知恵、技術などを、身につけています。
話が豊富であったり、人を楽しませる話術があります。
マナーや品格も備わっています。
本当に自分の力で、やりくりしていることがわかります。
そうした表現が、かっこいいのです。
素の自分で、どこまで勝負できるかです。
あなたが一切の高級ブランド品を手放したときを、想像してみましょう。
どこまでやっていけそうですか。
高級ブランド品がなくてもやっていけそうなら、大丈夫です。
そういう人は、きっと中身が洗練されている人であり、ブランドも様になっていることでしょう。
しかし、ブランドを手放した瞬間、急に不安になるなら、要注意です。
心の穴を埋めるため、高級ブランドを潜在的に求めている可能性があります。
自分はどちら側の人間なのか、いま一度、確認が必要です。