スムーズな会話のためには、素早い返事が大切と思う人もいるでしょう。
返事が早ければ、会話が途切れることなく続くでしょう。
反応が早ければ、相手からの熱意や興味関心も感じ、会話はますます盛り上がるはずです。
しかし、深く考えることなく、思ったことをすぐ発言する癖には要注意です。
率直な発言は、ストレートでいいのですが、時に思わぬ誤解を生むことがあります。
たとえば、相手の服装を褒めたいときがあるとします。
深く考えず「今日はおしゃれだね」と発言すると「いつもはおしゃれではない」という意味にも聞こえるでしょう。
悪気はなくても、ささいな言葉のニュアンスで、誤解が生まれます。
一度発言したことを撤回するのは、不可能ではありませんが、難しい。
褒めるつもりが、かえって怒らせる結果になってしまうのです。
こうしたトラブルを防ぐためにも「少し考えてから発言」の習慣が大切です。
発言する前に「この一言でいいだろうか」と考える時間があれば、失言に気づけます。
考える時間がほんの数秒であっても、会話のすれ違いは半減します。
スムーズな会話をしたいから、すぐ返事をするのではありません。
スムーズな会話をしたいからこそ、少し考えてから発言です。
少し返事が遅くなっても、失言を減らせることができれば、結果としてスムーズな会話になります。