執筆者:水口貴博

上手にわかりやすく説明する30の方法

18

「順番の流れ」より「気持ちの流れ」で、説明をする。

「順番の流れ」より「気持ちの流れ」で、説明をする。 | 上手にわかりやすく説明する30の方法

説明書がつまらないのは、順番がきれいすぎるからです。

1.はじめに~から引き出します。

2.次に~をします。

3.最後に、~を取り込みます。

1、2、3という説明が、きれいに順番どおりに整っています。

間違ってはいませんが、順番が整いすぎて、気持ち悪いのです。

ロボットのようで、人間が書いた説明書なのに、人間らしくないからです。

説明書が面白くないのは、そうした「きれいに整いすぎているところ」です。

説明書のいいところでもありますが、悪いところでもあります。

逆にプロのスピーカーは、話す前にあらすじを考えていても、必ずしもそのとおりには話しません。

話をしている途中で、別のことを思い出したり、感じたりしたことで、話を脱線させていきます。

気持ちの流れに沿って話をすると、聞く側も聞きやすくなります。

では、先に挙げた説明を、今後は「気持ちの流れ」に沿って説明してみましょう。

「はじめに~から引き出します。

私は以前、ここで指を挟んだことがあったので、注意しましょう。

次に~をします。

小学生でもできました。簡単ですよ。

最後に、~を取り込みます。

まさに有終の美を飾るところです」。

気持ちに添った説明のほうが、面白おかしく、具体的に説明できます。

「以前、ここで指を挟んだことがある」という体験談を持ち出すと、具体的になります。

お互いに人間なのですから「順番の流れ」より「気持ちの流れ」のほうが、すっと頭に入ってきます。

ロボットにはデジタルのほうがわかりやすいでしょうが、私たち人間は、アナログのほうがわかりやすいのです。

上手にわかりやすく説明する方法(18)
  • 気持ちの流れに応じて、説明を進める。
強調言葉を使いすぎるくらいなら、言わないほうがまだいい。

上手にわかりやすく説明する30の方法

  1. 言葉を短くするだけでいい。
  2. 大切なことから話し始める。
    足りなければ、後から付け加えればいい。
  3. 鉛筆より、ボールペンを使うほうがいい。
  4. 小さな声で発言しない。
    大きな声で発言する。
  5. 読書の際の線引きで、大切な部分を見抜く練習をする。
  6. 本とは、1パーセントのキーワードと、99パーセントの補足説明。
  7. 「箇条書き」を使えば、わかりやすい説明になる。
  8. 長い説明の前には、ポイントの数を宣言しよう。
  9. 「ですます口調」で言い切ると、わかりやすくなる。
  10. 日記は短いほうが、説明もうまくなる。
  11. 社会人になると日記を書く暇すらない。
    学生時代こそ、日記を書くチャンス。
  12. 結論から話をすると、説明がわかりやすくなる。
  13. じらさない。
    回りくどい話をしない。
  14. 否定した説明は、わかりにくい。
    肯定した説明が、わかりやすい。
  15. 「してはいけない」で説明すると、元気がなくなる。
    「しよう」で説明すると、元気が出てくる。
  16. 説明する側が、要点を強調する工夫を凝らす。
  17. 説明は、足りないくらいで、ちょうどいい。
  18. 「順番の流れ」より「気持ちの流れ」で、説明をする。
  19. 強調言葉を使いすぎるくらいなら、言わないほうがまだいい。
  20. 説明が上手な人は、抽象的な言葉は使わない。
    具体的な言葉を使って説明する。
  21. 接続助詞を使わず「。
    (句点)」を使えばいい。
  22. 固有名詞を、いきなり使わないこと。
  23. 「要は」という表現は、1つの説明で1回しか使えない表現。
  24. 先に結論を、黒板に書く。
  25. 著者の体験を交えて話をすると、忘れにくくなる。
  26. カタカナ言葉を使いすぎない。
  27. 「あり得ない表現」を使わない。
  28. 誰もが知っている言葉を使う。
    専門的な用語は使わない。
  29. 落ち着いた話し方は、自信の表れ。
  30. 大げさな表現を使って、相手の心を衝動的にさせない。

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